奉納鎧のご紹介


「奉納鎧」とは

平安時代・鎌倉時代・南北朝初期にかけ、武将が神社に鎧を奉納したことから、このように呼ばれています。
自らの志が願い叶った時、神に祈りや感謝を込めて宸社に甲冑を奉納されたとされています。
この甲冑には、人肌に密着するような面・臑あて・毛ぐつ・下着に類似するものは一切付属されていない独特なスタイルとなっています。

戦い用とは異なり、神に奉納することが目的として当時の技術を駆使して作られた為、美術工芸品としての気品溢れる美しい甲冑です。
縁起の良い色や文様が使用されており、現在国宝に指定されているものも少なくありません。
節句に相応しい飾りとなっております。

 

兜の吹き返し・目庇には竹雀の細工が施されています。

極細黒小札には、発色の良い赤糸威を使用しています。
専門の熟練した職人による匠な技術により仕上がった逸品です。